2013年11月25日月曜日

関西シクロクロス第3戦・マイアミ:レースレポート


大会名:   関西シクロクロス第3戦:UCI YASU ROUND
開催日:   20131124
開催場所:  滋賀県・野洲市
カテゴリー: C1(エリートクラスと混走)
リザルト:       4位
天 候:   晴れ
コースコンディション: 砂

関西シクロクロス第3戦が僕の地元、滋賀県野洲市の琵琶湖マイアミランドで開催された。この大会は世界選手権への日本代表選手を決めるセレクションレースでもある。

マイアミランドは琵琶湖岸の深い砂浜が選手を苦しませる「砂地獄」として有名なコースだ。僕は高校生の頃からシクロクロスシーズン中はレース以外でも頻繁にマイアミランドで砂の走り方を練習していて、自分のシクロクロスの原点はここに在ると言い切れる。
レース当日の試走でも、これまでになく砂区間を乗れている感覚があったので、自信をもってスタートラインに並ぶことが出来た。

ペダルキャッチも成功し、順調にスタート。砂区間を走り易くするためタイヤの空気圧は1.2気圧と極限まで下げているため、舗装路での出遅れは致命的となる。前から4番手ほどの位置に付け、大きく右にカーブして砂区間に入る。しかし、ここで砂が深い区間に進入してしまい、タイヤをとられている隙に順位を落としてしまう。8番手で先頭集団とは数秒のタイム差がある厳しいポシションで、砂地を終え林間セクションに入った。がむしゃらに前を追いかけたいところであるが、テクニックと体力の両方が必要である砂地に備えて、まずは息を整えることに集中した。スタートラップを終えて、2周目の砂区間に入ったところで追撃開始。先頭集団では落車があり、複数の選手が止まっているのが見えた。自分は前の選手とは少し距離があったため、上手く落車をかわすことができ、ポシションを上げる。先頭を走るのは全日本チャンピオンの竹之内選手と小坂選手。第2パックがアメリカからの招待選手であるザック選手と同じU23カテゴリーである横山選手。僕は5番手でレースを進める。

まずは横山選手に追い付いて4番手に上がる。先頭を走る選手達もバラけてきているのが見える。竹之内選手は独走体勢。今回僕は地元のレースで全日本チャンピオンである竹之内選手に絡んだ走りをしたいと思っていたため、スタートの失敗が本当に悔やまれる。小坂選手、ザック選手とは10秒程の差でまだまだ追い付くチャンスはある。僕の後ろにぴったりと付いてきている横山選手が気になるが、ミスが出易い砂地は先頭で入る方が有利なため、構わず前を引き続けた。この走り方がうまくいって、レース中盤には4番手単独となって前を追いかける。

3番手の小坂選手とは6〜8秒ほどの差。コース序盤の砂区間は非常に調子が良く、大きなミスもなく正確に走ることができているので、毎回この区間で小坂選手とのタイム差が少し縮まるのだが、その後の連続したコーナー区間と脚が必要な重たい平坦区間で再びタイム差が広がってしまうといった展開が続く。
ラスト2周でこのままでは追い付けないと思って舗装路区間でスパート。タイム差を4秒まで詰めた。あと少し。ファイナルラップに入って最後まで追い込む。
最後まで大きなミスはしなかったが、単純に脚が残っておらずに最後の平坦区間で逆に差を広げられてしまった。そして4番手でフィニッシュ。

U23クラスの選手の中ではトップの成績であったので、世界選手権へのセレクションレースという意味では最低限の成績は残すことができた。ただ僕が目指しているのは、エリートクラスと混走であってもトップを獲れる、常に優勝争いに加わる実力を持った選手になることだ。今回のレースでは身体の調子も良く、メンタル面でも集中力を切らすこと無く悪くない走りができたとは思うが、レース中一度も先頭を走っていないという事実は次への課題としなければならない。
やはりシクロクロスはスタートから狭め続けることが勝つために必須であることは間違いないし、いよいよ再来週に迫った全日本選手権では必ずそういう走りをしたいと思う。

挑戦者としての走りをしっかりとイメージしながら、全日本選手権へのイメージを固めていきます。
熱い応援の程、宜しくお願い致します。

BRIDGESTONE ANCHOR CYCLING TEAM
沢田 時

使用機材
バイク       ANCHOR CX6

コンポーネンツ   SHIMANO 6870 ULTEGRA Di2
ホイール      SHIMANO DURA-ACE C35
ハンドル      SHIMANO  PRO
ステム                      SHIMANO  PRO
ペダル       SHIMANO XTR
シューズ         SHIMANO  SH-M315E

ヘルメット                KABUTOOGK)レジモス スペシャル・チームカラー
グローブ     KABUTOOGKPRG-3(レッド)
バーテープ    KABUTOOGKBT-01

ウエア           Wave One 夏用長袖ワンピース

サングラス                OAKLEY Racing Jacket
         レンズ BLACK IRIDIUM

サプリメント     SAVAS(株式会社明治)
                                     レース前(アップ中):SAVASスポーツウォーター 
          レース後:リカバリーメーカーゼリー




2013年11月19日火曜日

UCI-2 野辺山シクロクロス:レースレポート



大会名:   UCI-2 野辺山シクロクロス
開催日:   20131116日、17
開催場所:  長野県・南牧村
カテゴリー: U23
リザルト:    2
天 候:   晴れ
コースコンディション: 泥

【一日目】
シクロクロスシーズン2戦目。
高校生の時から毎年参戦させて頂いている野辺山シクロクロスに今年も行ってきた。
この大会はスタッフの方々の大会運営、シクロクロスらしく造り込まれたコース、そして全日本選手権と同じ面子の選手が集まるレースはとてもハイレベルで、毎年進化しているイベントのように感じる。今回僕はU23カテゴリーでの参戦。国内のシクロクロスではいつもエリートクラスの選手達と混走で走ってきたため、今回のように同年代であるU23カテゴリー選手達とだけでレースを走るのは初めての経験だ。同年代とのレースで負けるわけにはいかない、そして絶対に負けたくないという思いで会場に入った。

コースは例年よりもハイスピードかつコンパクトになった印象で、泥区間やコーナーが連続するセクションが多く、とてもシクロクロスらしくて楽しいコースだ。コース中盤の舗装路の登り以外はガツンとパワーをかけて走れる区間が少ないため、泥区間やコーナーなどのテクニカルセクションをスムースにこなすテクニックが求められる。一つのミスが命取りになる、そんな印象を受けた。

スタートの反応は良かったがクリートキャッチに少し手間取り、3番手で最初のコーナーに入る。先頭を行くのは横山選手と前田選手。どちらもユース年代から共にレースを走って競い合ってきているライバルだ。少しコーナーを慎重にこなし過ぎたこともあって2人とは数秒の差があったが、舗装路の登りで踏んで追い付く。後ろの選手とは既に距離が開いている。今日はこの3人での戦いになりそうだ。
3人とも大きなミス無くレースを進めて行く。前田選手はゴール手前のシケインをバニーホップでクリアするため、シケインを超えると必ず前に上がってくる走り。このまま3人でゴールまでいくとすると、最終コーナーに先頭で入れる前田選手が有利なため、まずはどこかでアタックをかけて横山選手との一騎打ちに持ち込まなければならないと考えた。
そしてちょうど僕が先頭で走っている場面で後ろを走る前田選手がスリップしたのが分かったのでペースを上げる。横山選手には付いてこられたが前田選手とは距離が開いた。狙い通り横山選手との一騎打ちに持ち込む。
お互いに得意、不得意なセクションはあるがタイム差が広げることができないまま周回を重ねる。一度舗装路の登りで仕掛けてみたが、風が強いこともあって上手く後ろに付かれてしまった。そして最終周回に入る。
舗装路の登りでは牽制が入ってお互いに動かない。しかし泥区間を終えてからの連続コーナーで横山選手との猛烈な先頭争いが始まった。少しでもコーナーのイン側をあければ前に出られてしまう。しかしインを攻め過ぎてコーナー出口でアウトに膨れ過ぎても前に出られる。これぞシクロクロスといった感じ。ゴールまで数百メートル。なんとかインを付いて横山選手をかわすが、次のコーナーでのライン取りが甘くて再び前に出られてしまう。
2番手でシケインを超えて最終コーナーに向かう。追い込み過ぎて視界が霞んできているのが分かる。
最終コーナーで勝利への最後の望みをかけて前に出ようとしたが、横山選手に上手くラインを塞がれてしまった。そのまま2位でのフィニッシュとなった。

こんなにも熱い先頭争いを繰り広げたレースは初めてだった。身体中からアドレナリンが出ているのが分かった。だからこそ絶対に勝ちたいレースであった。本当に悔しい。しかしレースは明日もあるので、すぐに気持ちは切り替えられた。明日は絶対に勝つ。レース後はしっかりとダウンを行なって、早めに宿に入って身体の回復を優先させた。
明日の勝負に備える。

【二日目】
大会二日目。
朝起きると身体、特に上半身の方に疲労を感じるが、予想の範囲内といった感じで安心した。
ウォームアップを開始すると心拍数は疲労からか昨日よりは少し低めだが、レースを走るには問題ない範囲だ。しっかりと身体を暖めてスタートラインに並ぶ。昨日よりも気温は高いが風が強く、そのことがレースを難しくさせると思った。特に舗装路の登りは向かい風が強いため、ここでの無駄な動きは避けなければならない。しかし一番大切なことは絶対に消極的なレースをしないこと。そのことを胸に刻んでスタートを切る。

今日も前田選手、横山選手に続いて3番手で走る。しかし昨日のように3人が早くから抜け出す形にはならず、後続との距離はさほど開いていない。レース序盤、ロードレーサーの小橋選手が後ろから迫ってくる。舗装路では力を使うと他の二人に上手く付かれてしまうため、先頭で入るのが有利な泥区間に先頭で入ってペースを上げる。
そしてレースは昨日同様3人のパックが抜け出す形になってラスト2周に。ここで勝負が動いた。舗装路の登りに前田選手が先頭、僕が2番手で入ったところで後ろから横山選手がアタック。丁度スピードが落ちたところで、絶妙なタイミングであった。このアタックには反応できて横山選手の後ろについて泥区間に入る。後ろの前田選手とは若干距離が開いた。しかしここで僕が大きなミスをしてしまう。泥区間でタイヤを取られてコーステープに突っ込んでしまい、大きくタイムロス。前田選手にもかわされて3番手に。横山選手とは15秒差ぐらいの差で最終周回。厳しい差だが絶対に諦めない。舗装路の登りで前田選手に追い付き2番手に上がる。連続したコーナーに入ると横山選手との差は縮まってきているのが分かったが、追い付くには厳しいか。2番手で最終コーナーを回ってゴールへ。タイム差は7秒。
昨日以上に悔しい負け方をしてしまった。

万全のサポートを頂きながら、優勝という結果を残せず申し訳ありません。
今週末のレースは最高の結果を残せるように、精進して行きます。

これからも応援の程、宜しくお願い致します。

BRIDGESTONE ANCHOR CYCLING TEAM
沢田 時

使用機材
バイク       ANCHOR CX6

コンポーネンツ   SHIMANO 6870 ULTEGRA Di2
ホイール      SHIMANO DURA-ACE C35
ハンドル      SHIMANO  PRO
ステム                SHIMANO  PRO
ペダル       SHIMANO XTR
シューズ         SHIMANO  SH-M315E

ヘルメット             KABUTOOGK)レジモス スペシャル・チームカラー
グローブ     KABUTOOGKPRG-3(レッド)
バーテープ    KABUTOOGKBT-01

ウエア          Wave One 夏用長袖ワンピース

サングラス            OAKLEY Racing Jacket
           レンズ 一日目…BLACK IRIDIUM
               二日目…Light Positive Red

サプリメント     SAVAS(株式会社明治)
                                     レース前(アップ中):SAVASスポーツウォーター 
          レース後:リカバリーメーカーゼリー

2013年11月11日月曜日

関西シクロクロス第2戦・東近江:レースレポート


大会名:   関西シクロクロス第2戦・東近江
開催日:   20131110
開催場所:  滋賀県・東近江市
カテゴリー: C1
リザルト:     優勝
天 候:   曇り、小雨
コースコンディション: マッド、砂

今シーズン初戦となるシクロクロスに参戦してきた。
MTBシーズン後は1週間のオフを取ってからフレッシュな状態で練習を再開したので、コンディションは上手く上がってきていると感じていた。また久しぶりに僕の地元である滋賀県に帰ってきて、高校生の頃から走っている慣れ親しんだ練習コースで充実したトレーニングを積むことが出来た。そのことが自分への自信にも繋がり、気持ちの面でも充実した日々を過ごせている。そして4週間ぶりのレースということで、とても楽しみにしながら会場に入った。

コースは琵琶湖からすぐ近くにある運動公園に作られていて、アップダウンは無いながらもコース上の殆どの区間が泥、または砂に覆われているというテクニカルで走り応えのあるコースであった。またシクロクロス特有のバイクから降りて自分の脚で走る区間である「シケイン」や、低いシケインを連続して超えるステップ区間、さらには短い階段もあり、いかにバイクをスムースに乗り降りするかの技術を問われるコースでもあった。そしてレース当日は雨が降ったり止んだりと落ち着かない天候。泥や砂区間は雨の影響で走り易さやライン取りも大きく変わってくるため、試走で走ったライン取りだけに縛られずに、レース中でも積極的に最速ラインを試しながら、柔軟にコースに対応していこうと考えていた。


僕は関西クロスの開幕戦に出場しておらずにポイントが無いため、久しぶりに最後尾からのスタート。渋滞に巻き込まれると大きく脚を使ってしまうため、いかに楽に速く先頭に上がるかを考えた。最初の右コーナー手前で集団は左に寄ると予想したので、あえて一番右側に並んだ。そしてスタート。やはり右側はスペースが空いている。ノーブレーキで突っ込んで一気に6番手あたりまで上がることが出来た。先頭は見える位置にいるので、ここは落ち着いてなるべく体力を使わないようにしながら一人ずつ抜いていく。コース後半の砂区間でミスをした選手を抜いて単独2番手に。先頭を走るスコットの前田選手を追いかける形で2周目に入る。

前田選手との差は1013秒差ほど。一気に詰めると激しく体力を使ってしまうため、少しずつ差を詰めていこうと考えた。また僕もシクロクロス初戦ということで、テクニック的な部分では身体の動きが若干固く、特にコーナーではインを攻め過ぎる、あるいは大回りに回り過ぎるといった細かいミスが出て、なかなか前田選手との差が縮まらない。ただ体力的には余裕があって心拍が高いわりには、苦しさを感じない。調子は非常に良い。

コース序盤の泥区間では始めから走れている感覚があったので、この自分の得意なパートで意識的に踏んでいくようにすると前とのタイム差が縮まってきた。そしてレース中盤についに前田選手に追い付いた。

しばらくは2人で走りながら、お互いの得意なセクションでペースを上げるというレースが続く。どこでアタックをかけようかと考えながら走っていた。コース後半の低速なタイトなコーナーが連続する区間に先頭で入ると、後ろで前田選手が僕に詰まって脚を着いたのが分かった。実際に振り向いて見たわけではないが気配で分かった。ここがチャンスだと思ってペースを上げる。そして残り5周に入る。この周回では最速だがリスクがあるライン取りに変えて、とにかく後ろを引き離すことに集中した。少し後ろと距離があいたので、ピットに入ってバイクを交換し、フレッシュなバイクでさらにペースを上げていく。

残り3周。差は順調に広がってきたことで気持ち的にも余裕ができ、レース序盤よりもスムースにコーナーを処理できるようになってきた。特にコース後半の砂区間では前半よりも速いスピードでクリアできていたのではないかと思う。

そしてゴールへ。
優勝するのは7月の全日本MTB選手権以来。やはり最高に嬉しかった。


今回のレースでは落ち着いた展開で勝利することができ、自分でも良いレースができたという想いが強い。もちろん今回レースをしてみて新たに見つけた課題も多いので、そこを上手く修正しながら、次のレースに臨みたいと思う。

今週末は長野県の野辺山でUCIカテゴリー2のレースを土、日曜日の2連戦で走ります。
絶対に勝ちたいレース。熱く冷静に走ろうと思っています。

2013~14年のシクロクロスシーズンも、応援の程宜しくお願い致します。

BRIDGESTONE ANCHOR CYCLING TEAM
沢田 時

使用機材
バイク       ANCHOR CX6

コンポーネンツ     SHIMANO 6870 ULTEGRA Di2
ホイール        SHIMANO DURA-ACE C35
ハンドル     SHIMANO  PRO
ステム               SHIMANO  PRO
ペダル      SHIMANO XTR
シューズ           SHIMANO  SH-M315E

ヘルメット                KABUTOOGK)レジモス スペシャル・チームカラー
グローブ     KABUTOOGKPRG-3(レッド)
バーテープ    KABUTOOGKBT-01

ウエア           Wave One 夏用長袖ワンピース

サングラス               OAKLEY Racing Jacket 調光レンズ

サプリメント       SAVAS(株式会社明治)
                                     レース前(アップ中):SAVASスポーツウォーター 
          レース後:リカバリーメーカーゼリー