2014年4月14日月曜日

UCI World Cup #1 Pitermaritzburg レースレポート


大会名:   UCI World Cup #1 Pitermaritzburg
開催日:   2014413
開催場所:  南アフリカ・Pitermaritzburg
カテゴリー: U23
リザルト:        24
天 候:   晴れ
コースコンディション: ドライ

いよいよ2014年シーズンのワールドカップが開幕した。
開幕戦の舞台は南アフリカのPitermaritzburg。去年の世界選手権が開催されたコースでもあり、急なアップダウンを繰り返しながら、下りには人工のロックセクションが多々あって非常にタフで難しいコース。まさに現代のXCコースと言った感じだ。去年はこのコースで完走すらできなかった悔しい思いがあるので、そのリベンジを果たすという強い気持ちを持って南アフリカにやってきた。

ヨーロッパからの長旅を経て火曜日には南アフリカに到着したので、休息日も挟みながらじっくりとコースを走り込むことができた。また今年からチームメイトとなったフランスチャンピオンのジュリアンと一緒に走ることで、下りでのライン取りなどを教えてもらい非常に得るものが多かった。コースは去年と比べると登りは短くなり、下りはハイスピードな区間が増えた印象。しかし登りが短くなったということは、それだけ短時間でハイパワーを出すインターバルが増えたということであり、決して楽になったわけではない。

U23のスタート時には気温は30℃近くになっており、苦しいレースになるという覚悟を持ってスタートラインに並んだ。U23カテゴリー2年目の今年はスタート位置が上がって3列目と悪くない位置だ。

ピストルの音で一斉にスタート。路面が乾燥し切っているために砂埃が物凄い。課題であるスタートはまだパワー負けしている感が否めず、3列目スタートの好位置から少し順位を落としてしまう。目の前で起きた落車をギリギリでかわし、細い登りでは少し渋滞が発生したがバイクから降りること無く切り抜けることが出来た。

順位は30番手あたり。だが前にはまだまだ沢山の選手が見える。ここからだと自分に言い聞かせて、最初の長い登りに入る。調子は良くしっかりと踏むことが出来たので、前にいた大きなパックに追い付くことができた。ここには10人近い選手がいるため、このパックの前に出られれば大きく順位を上げることが出来る。しかし脚に強い負担がかかるスイッチバックの登りで耐え切れずに再びこのパックから離されてしまった。一旦追い付くことができたのは去年から成長できた部分であるが、ここで前に出るもうひとパワーが必要だと感じた。

1周目は28番手で通過。今回の目標は20位以内、最低でもUCIポイント獲得圏内の25位以内に入ること。調子は悪くないので上げていけるはず。パックに乗り遅れたことで序盤から単独での走行が多くなってしまったことが悔やまれるが、前にはまだ選手が見えている。

その選手達を少しずつかわしていきながら、順位を上げていく。得意の傾斜面の登りではダンシングでパワフルに走るように心がけ、前にいた2人のパックに追い付くことが出来た。
26位の選手とほぼ同時にレース中盤に入っていく。最近は2時間を超えるレースが続いていたため、この時点でも少しだが身体に余裕があった。一緒に走っていた選手を登りで引き離し、トラブルでペースを落とした選手を抜いて単独24番手となる。数十秒前にはスイスの選手がいるが、なかなか差を詰めることが出来ない。そして単独24番手で最終周回へ。

さすがに最終周回は余裕が無く、後ろから先ほど追い抜いた選手が少しずつ差を詰めてきているのが分かった。とにかくこれが最終周回だと自分を奮い立たせて走り続ける。最後の登りも追い込み切り、下りは脚がガクガクな状態でなんとかこなす。最後までスプリントで追い込んでゴール。ワールドカップでの自己最高位となる24位でフィニッシュとなった。

2014年最初のワールドカップを終えて、去年から成長できている部分を多く感じることができたレースであった。スタートは課題であるが1周目の中盤で一度セカンドパックに追い付けたことなど、少しずつではあるが改善されてきている。また去年までは良いレースができているときほど後半に力が無くなって順位を落としてしまうことが多かったが、今回は一度追い抜いた選手に抜き返されることはなく、タレずに最後までペースをキープできた。

次のレースは2週間後のワールドカップ第2戦、オーストラリアのケアンズで開催される。明日から早速オーストラリアへ向けて移動であるが、レースまでは2週間と時間があるため、これからの過ごし方でパフォーマンスは大きく変わってくるはず。良くもなれば悪くなる可能性もある。時差もある中でしっかりと自分をコントロールして、気持ちを切らさずに良い時間を過ごしていこうと思う。

今回ワールドカップの開幕を迎えるにあたって沢山の応援とサポート、本当にありがとうございました。
こうして南アフリカ、オーストラリアと世界中でレースをさせてもらえる環境に感謝の気持ちでいっぱいです。
次戦は今回果たせなかったトップ20入りを目標に頑張ります。

BRIDGESTONE ANCHOR CYCLING TEAM
沢田 時

使用機材
バイク       ANCHOR XR9

コンポーネンツ   SHIMANO XTR
ハンドル      SHIMANO  PRO
ステム                      SHIMANO  PRO
ペダル       SHIMANO XTR
シューズ         SHIMANO  SH-XC90

ヘルメット              KOOFU  スペシャル・チームカラー(U23チャンピオン仕様)
グローブ      Kabuto  PRG-3(レッド)

ウエア         Wave One レジェフィット

サングラス              OAKLEY Racing Jacket
         レンズ positive red

サプリメント     SAVAS(株式会社明治)
                                     レース中:SAVASスポーツウォーター 
              ピットインリキッド
          レース後:リカバリーメーカーゼリー

2014年4月1日火曜日

Portugal Cup #1-Leiria 優勝しました!!



大会名:   UCI Class3 Portugal Cup #1-Leiria
開催日:   2014330
開催場所:  ポルトガル・Leiria
カテゴリー: U23(エリートと混走)
リザルト:     6位(U23では優勝)
天 候:   曇り
コースコンディション: マッド

前回のレースから2週間。しっかりと練習と調整時間をとって臨んだ今シーズン3戦目。
ポルトガルは先週から気温が下がり天候が悪い日が続いている。一度雨の練習で身体が冷え切ってしまい体調を崩しかけたが、なんとか練習量と食事などを調整して風邪などを引くこと無く大会を迎えることができた。レースで最高のパフォーマンスを出すために自転車以外での普段の生活の重要性に改めて気づかされた。特に今は一人暮らしをしているので、自分と真っすぐ向き合うことがとても重要。この2週間はとても良い時間を過ごせたと思う。

前日こそ晴れていて気持ちのいい天気であったが、当日は朝から雨。しかもスタート1時間前には土砂降りの雨で、コースは完全なマッドコンディションに。ほぼ大半がシングルトラックのコースはリズム良く造られており、土質も日本の山にどこか似ていて、走っていてとても楽しいコース。長い登りは一切無くドライコンディションであればハイスピードなレースになったと思うが、今日のマッドコンディションでは登りに費やす時間やハードさは前日とは全く変わっていることが予想された。

タイヤはマッドタイヤで空気圧を1.4気圧まで下げる。オフシーズンに取り組んだシクロクロスのおかげで低圧での走行には慣れているし、泥の路面に対する自信もあった。今日は結果を残す日だと気合いを入れてスタートを待つ。スタート前には雨は止んでいて暑くも寒くもない丁度いい天候になっていた。

一列目からのスタート。コース序盤は泥の影響が殆ど無い下り基調のジープ道で40km以上のスピードが出る。多くの選手が漕ぎの軽さを重視してドライタイヤを履いているため、マッドタイヤの自分には不利なセクション。それでも大きく遅れることはなく10番手前後でシングルトラックに入って行く。そしてここから多くの選手が泥にタイヤをとられる中、自分はタイヤの特性を生かして攻めていき順位を上げることが出来た。8番手でトップも見える位置でレースを進める。身体の調子も良く機材の選択も上手くいったことで、走っていてどんどんと気持ちがのってくるのを感じる。

しかし2周目の後半、人工的なロックセクションで前の選手に詰まってスピードを落として突入してしまったことでバランスを崩し、転倒こそしなかったがサドルが大きく前上がりに傾いてしまった。サドルの角度が変わったことでゴールまで腰の痛みに耐えながらのレースとなってしまう。

機材トラブルで少しペースが落ち、トップ5の選手からは遅れてしまった。しかしせっかく調子良く走れているレースをこんなところで終わらせるわけにはいかない。U23カテゴリーではトップの位置にいることも把握していたので、今シーズン初勝利に向けて再び自分を奮い立たせる。シクロクロスの経験のおかげでバイクの乗り降りの判断や泥の深い路面でのスピードが他の選手より速く、キツいながらも精神的な余裕があるのを感じる。そして得意な泥セクションを使って一気に順位を二つあげることに成功する。

5周目は単独での走行。すでにいつものレース時間である1時間半を超えていて疲労感が大きい。しかしハンガーノック気味になってしまった前回レースの反省を生かして、早めからザバスのピットインリキッドを摂るようにしていたので、身体に余裕はなくなってきているが集中力を切らさずに走り続けることはできている。

そして最終周回。後ろから勢いよく追い上げてきた選手にかわされるが、この選手は後輪がパンクしていたため再び追い抜く。正直もうゴールを目指すことに精一杯の状況で、この選手と競い合わないで済んだことにほっとした自分がいた。

しかしそう簡単には終わらないのが海外でのレースである。すぐに先ほどとは別の選手が背後に迫ってきたのを感じた。だがこの選手も余裕が無いのか僕の前には出てこず、後ろにぴったりと付いてくる走り。抜かれる心配がないセクションでは脚を休めることに専念し、その間に頭の中で勝負所を組み立てた。そして深い泥のセクションに先頭で入った優位性を生かして一気に踏み込む。そのまま泥の登りでアタックして、差を広げることが出来た。しかしまだまだ油断できないタイム差であったため、本当に最後の最後まで、ゴールまで全力で追い込んだ。

そして6位でフィニッシュ。2時間を超えるマッドレースはとてもハードで、ゴール後は1ミリの余力も残っていなかった。しかしそれだけ追い込んだ会心のレースをすることができて満足感でいっぱいであった。

今回のレースでひとつ残念であったのはUCIポイントを獲得できなかったこと。5位からがポイント圏内であったので、あと少しのところで届かなかった。もちろんそれ以外にもレース序盤に機材トラブルを起こしてしまったことなど細かい反省は多いが、海外のレースでは調子良く走れているときでも後半に順位を落としてしまうことが多い自分にとって、今回のように毎周回順位を上げていくレースができたことは非常に嬉しいし、自分の成長を感じることができた。

そしていよいよワールドカップ開幕まで2週間を切りました。
開幕戦は南アフリカで行なわれます。
残り少ない日々で少しでも成長できるように努力していきます。

これからも応援の程、宜しくお願い致します。

BRIDGESTONE ANCHOR CYCLING TEAM
沢田 時

使用機材
バイク       ANCHOR XR9

コンポーネンツ     SHIMANO XTR
ハンドル     SHIMANO  PRO
ステム                        SHIMANO  PRO
ペダル      SHIMANO XTR
シューズ           SHIMANO  SH-XC90

ヘルメット                KOOFU WG-1 スペシャル・チームカラー(U23チャンピオン仕様)
グローブ     KABUTOOGKPRG-3(レッド)

ウエア            Wave One レジェフィット

サングラス                OAKLEY Racing Jacket
         レンズ positive red

サプリメント     SAVAS(株式会社明治)
                                     レース中:SAVASスポーツウォーター 
               ピットインリキッド
          レース後:リカバリーメーカーゼリー